「傘かしげ」という言葉があります。
江戸時代,雨の日に狭い路地ですれ違う際に,たとえ自分がぬれても,傘のしずくが,相手にかからないように,相手と反対側に傘を傾け合った気配りのことだそうです。
路地でなくても、雨の日狭い歩道を歩行者同士がすれ違うとき、同じような状況になることはよくあります。
しかし最近は、こちらが「傘かしげ」をしても会釈もせず当然な顔をしてすれ違う人の多いのが気になります。
(特に女性に多い)
相手を思いやる気遣いを無くしてしまうほど余裕のない世の中になってしまったのでしょうか。
なお「昭和に入って創作されたものだ」という説を声高に主張する向きもありますが、仮にそれが本当だとしても、「傘かしげ」のような優しい文化は語り継いで行きたいものです。